危険物甲種に合格するためのおすすめのテキストと勉強法.

2012年に危険物取扱者免状の甲種に無事合格いたしましたので,私が受験した危険物甲種について勉強法とおすすめのテキストを紹介していきたいと思います.

 
そもそも危険物取扱者免状とは..

○丙種・乙種(1-6類)・甲種の三種類があり難易度は甲種が最高.

○甲種以外は年齢制限や受験資格はない.

○甲種の受験資格は主に化学科の大学で化学の単位を15単位以上取得するか,化学の学科の大学を卒業することなどが必要です.詳しくは危険物のホームページをご参考にして下さい.

 
今回の記事は私が大昔に取得した乙四類ではなく,甲種に話を絞って進めたいと思います.

 
危険物取扱者免状の試験は、「法令」と「物理・化学」、「性質・消火」の3分野のスコアがすべて60%を超えていないと合格となりません。ちなみに、私が合格したときのスコアは法令が100%,物理・化学が90%そして性質・消火が90%でした.

 
危険物で最も人気のある乙種4類(引火性液体,ガソリン・灯油・軽油など)の話をしても良いのですが,乙種4類は優れたテキストが数多く存在し,特に難しい対策を取る必要はありません.私が甲種を取得した時に使ったテキストは乙4類危険物試験的中問題集 (なるほどナットク!)だけでした。これだけをしっかり勉強していれば、乙4類の取得は容易です。

 
甲種の試験に対して、私は某国立大の化学科修士卒で受験資格を満たしていました。甲種は化学科の人間であれば実用的で,何より「化学科を卒業した証」になりますので持っていて損はありません。甲種は合格率は30%を上回る程度で,ちゃんと勉強しないと合格は難しいです.以下に甲種のおすすめのテキストと勉強法を書きましょう.

 

Maxy

 

まずは危険物甲種の特徴からご紹介します。

 
・問題数は45問.

 
その内訳は法令15問,物理と化学10問そして性質と消火法が20問であり,前述の通り、それぞれの分野が全て60%以上の得点率でないと不合格とされます.
 

・試験範囲は法令+物理・化学+乙1-6種の性質です.
 

これが1番のネックでしょう.なんといっても乙1-6類全ての知識が合格には必要となりますから,覚える量はなかなか多いです.化学科の人間であれば,実際に触ったことのある薬品も多いですからイメージはつきやすいかと思います.

 
・受験地は都道府県どこでも選べる!

 
都道府県によって受験日が異なります.ですからその月に,住んでいる都道府県で開催されていなくても,隣の都道府県で受験することが可能な場合があります.免状は合格した都道府県の知事が発行しますので,手続きは合格した都道府県で行う必要があります.

 
以下に私が実際使ったテキストを挙げてみます.

 

本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト

わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験

試験例題集
 

メインは「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト」を用いました.このテキストは危険物甲種の問題がテスト形式で5回分収録してあって,答えの解説も丁寧です.この問題集の難易度としては本試験よりやや難しいか同等といった感じです.本試験を研究して作られたテキストですのでこれから甲種を勉強しようと方はマストバイでしょう.

 
サブ1として「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」を使いました.この本は解説がとても丁寧でまさに甲種の教科書と言えます.「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト」と同じ筆者が監修しており,解説が極めて丁寧で,語呂合わせが多くて覚えやすいです.問題もかなり優しいものが多くてまずはじめに取り組むべきテキストでしょう.

 
サブ2として危険物の協会が販売する「試験例題集」を使用しました.このテキストは苦手分野だけ取り組めばいいでしょう.この問題集は問題の答えはありますが,解説は一切ないため自分で答えを作り出す必要があります.正直これだけで勉強するのはかなり効率が悪いとは思います.

 
それでは具体的な勉強の戦略について書きます.

 
○「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」を1周以上解く.

 
○「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト」を3周以上解く.

 
○例題集は苦手な分野だけ解く.

 
まず,「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」を法令から消火法まで全て1周解きます.結構問題数がありますが,途中途中の解説が分かりやすくて,すんなり頭に入ってくると思います.分厚いので1周するのに時間はかかるとは思いますが,頑張りましょう.

 
次に「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト」を解きます.この問題集の特長として,問題の出し方が「逃げられない.」ものとなっています.通常のマーク形式は5択のマーク式なので適当に解いても20%の確率で当たる場合がありますが,この問題集は「誤っているものはいくつあるか.」といった出され方をします.つまり根拠を持って回答する必要があります.

 
採点をする際には,解いた日付と当たったかどうかマークをつけておきます.そして間違った部分だけ,なぜ間違ったかをまとめた「マイまとめ」を丁寧に作ります.そしてまとめを作ったら不安な部分はテキストも一緒に見ながらおさらいをして自分のものとしていきます.

 
次に間違った部分だけ解き,「マイまとめ」を追加する..この作業を繰り返します.問題集を3週目までやるとほぼ完璧にこの問題集をマスターできるはずです.これが私の勉強方法でした.例題集は私の苦手だった「物理・化学」のみ問題を解き,間違った部分を教科書やネット等で検証しながら苦手な部分を解消していきました.

 
私はテストの前日に「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト (国家・資格シリーズ 263)」の3周目を解いてから受験しました.ここまで勉強すれば確実に取れると思います.ちなみに勉強時間のトータルは40時間ほどです.たった40時間の投資で危険物甲種が手に入るなら安いものではありませんか.

 
ここからは学習の際のアドバイスをいくつか.

 
・法令は勉強すればすぐ覚えられる.

 
法令が1番とっつきやすく,パターンがあるので直ぐ覚えられるでしょう.暗記ものは語呂合わせも多くて楽です.これはテキストを読んで身に付けるしかないです.

 
・物理・化学は高校化学の知識+αが必要.

 
ルシャトリエの原理,ボイル・シャルルの法則,気体の状態方程式などの物理化学の知識.有機化学の官能基と性質.静電気に関する問題や,燃焼範囲,化学反応式などなどが出題されますのでこの辺りはしっかり勉強しておきましょう.この辺りは化学科の人間なら楽勝ですね.なお計算問題は必ず出題されますので解き方をしっかり勉強しときましょ.計算式は比熱や気体の状態方程式,モルの計算など基礎しか出ませんが,なれないと意外と解けません.

 
・乙1-6類はそれぞれの一般性状+特別なものを覚えればOK.

 
ここが1番時間が掛かると思います.コツはそれぞれの類の共通の性状+特別なものを覚えることです.例えば4類なら4類の共通の性状(引火性液体であり,引火点を有する可燃物であるなど)を覚え,特別なものを覚えます.4類の一般的な特徴として「水より軽いものが大半で,水に溶けにくいものが多く,蒸気は空気より重く,引火点と燃焼範囲を持ち,消火には主に二酸化炭素や泡,乾燥砂等を用いる.」等の一般性状を覚えます.

 
例えば、4類の最もポピュラーな例としてガソリンを挙げてみます.ガソリンは乙種4類第1石油類の非水溶性で指定数量200Lです.4類のガソリンは引火点-40℃以下であり,発火点は300℃で比重は水より軽くて,蒸気は空気より重いといった特徴を持っています.

 
さらに特殊なものを覚えます.例えば特殊引火物の二硫化炭素は指定数量50Lで水より重く,発火点は90℃と発火点が4類の中で最も低く,水中で保存するという特徴を持ちます.さらに特殊引火物のジエチルエーテルは引火点-45℃でガソリンより低い引火点を持つ特徴を持っています.エタノールやメタノールといったアルコール類は水溶性であり,消火には水溶性専用の泡消火器を使う..などのポイントをそれぞれ乙1-6で抑えます.ここまで覚えればもう楽勝でしょうね.

 
・ニッチタイムで勉強する.

日々忙しくてもデッドタイムは存在するはずです.寝る前のケータイのチェック,テレビのCMの時間,朝起きて出勤前のわずかな時間,電車やタクシーの中など時間は結構あります.大切なことは1日1分でもいいから勉強する気持ちで問題を解くこと.そして勉強した日時を記録すること.そしてテスト前日にはがっちり勉強することが大切ですね.

 
これらを意識して,乙1-6類をそれぞれ勉強して下さい.この記事が多くの方に参考になれば幸いです.最後に1人でも多くの方が危険物甲種を取得されることを願っています.Good Luck!

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4 件のコメント

  • 高校時代に乙1ー6を全部取得して、現在の職場で危険物を扱う私にはとても興味深いです。
    乙種はどれもぬるすぎて、全然勉強しなくても余裕でしたが、甲種は噂に聞いていた通り難しそうですね。
    社会人になってから勉強から遠ざかっていましたが、いい機会があればチャレンジしてみたくなりました。

    • 通りすがりのmini2民さんどうも

      記事が取得した2012年のときに書いたものの改訂版なので,情報は少し古いかもですが記事の本質は変わらないと思います.
      甲種は乙1ー6を全部取得されて現在お仕事で取り扱われているのであれば,甲種の取得は楽勝だと思いますよ.

  • 先日行われた危険物甲種を受験しました。
    某三流私立大学の化学科卒の者です。
    勉強法はこちらを真似させていただきました。
    危険物のいろはもわからずに受験を決め、
    参考書、問題集は同じものを購入しました。
    例題集は使用しませんでしたが、前日に問題集の3周目を解き、結果は法令73%、物理化学60%、消化性質80%というギリギリなものでしたが、無事に合格できました。ありがとうございました。

    • 関西甲種さん 初めまして.

      >参考書、問題集は同じものを購入しました。
      例題集は使用しませんでしたが、前日に問題集の3周目を解き、結果は法令73%、物理化学60%、消化性質80%というギリギリなものでしたが、無事に合格できました。ありがとうございました。

      合格おめでとうございます!勉強法とテキストが役に立ったとの報告をいただきまして,本当に嬉しいです!
      甲種は全種6割取らないと合格しませんから意外と難しいんですよね.