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なぜAbu Cardinal 3は渓流ルアーマンに人気なのか理由を考察してみた。

トラウトのルアーフィッシングを永いことやっていて不思議に思うのが、なぜ渓流のルアーマンにAbu Cardinal 3がここまで人気があるのかということ。

私は小学生から中学生のころ父からこのリールを借りて(というよりもこのリールしか家に余ってなかった)管理釣り場や渓流でよく使っていました。その後、お年玉とお小遣いをためてステラに乗り換えた後はほとんど使う機会はありませんでした。

先日久しぶりにAbu Cardinal 3を借りて釣りをした時に、渓流域で2匹ほどヤマメを釣り上げて色々と思ったことがあるので記事にしたいと思います。

まきしの釣り歴の紹介

私まきしは、小学生よりヤマメやイワナをターゲットとした渓流でのルアーフィッシングを楽しんできました。20年ほど渓流でのルアーフィッシングの経験があります。得意なのは7フィートのワールドシャウラ2701FF-220シマノツインパワー2500HGSを使ったロングキャスティングスタイルです。

スプーンのシェイキングとドリフト、ミノーのトゥイッチング、U-エフェクトが得意です。ヤマメだと1000匹くらいは生涯で釣り上げてきました。

 

渓流でのルアーフィッシングのベテランでしたが、2021年ごろ管理釣り場の面白さを再認識して現在はエリアフィッシングも熱中しています。

 

フェザーリングがやりやすい

Abu Cardinal 3はインスプールタイプのリールです。インスプールの利点はスプールエッジの上部と人差し指との距離が非常に短いので、意識しなくてもフェザーリングが自然にできることです。

特にアップストリームの釣りではルアーの着水時にフェザーリングをして、ハンドルを回してベールを起こす一連の動作をスムーズに無駄なく行うことが大切なのでフェザーリングのやりやすさは大きなアドバンテージになります。

 

渓流のヤマメ・イワナ程度ではドラグ性能は必要ない

渓流域のルアーフィッシングは4-6ポンドのラインを使います。この太さでは20-30センチ程度の渓流魚相手にドラグは使いません。むしろ魚のアタリが速いヤマメはドラグがゆるいとフッキングしない時もあります。

Cardinal 3のドラグはリールのリア部分にあり、現代のフロントドラグと比較してお世辞にもドラグ性能は良いとは言えません。

私が渓流でリールを使うときにはロッドを強めにしならせてドラグが出るくらいドラグを締め込みます。管理釣り場やバスフィッシングでなければ、Cardinal 3のドラグ性能で十分なのです。

 

名著『渓流のルアーハイテク講座』や雑誌の影響

釣り東北が20年前に出版していたの伝説の書籍『渓流のルアーハイテク講座』という書籍がありました。渓流のルアーマンならほとんどの方が知っているはず。私の父が持っていたのでこれを読んで渓流のルアーフィッシングの基礎を覚えましたが、これほど体系的に徹底的に解説している書籍は今までなかったのですごい雑誌でした。

この雑誌でオーサーである佐藤忠雄さんが推奨していたのがAbu Cardinal 3なのでした。それでリールの人気に火がついたと私は考えています。

他にもトラウティストなどの他の雑誌において、人気ブランドのITO CRAFTデザイナーである伊藤秀輝さんなどが雑誌の写真で使っていて、それを見てみんなCardinal 3を使っていたこともあげられるでしょう。

 

あとがき

当時はシマノやダイワのリールで渓流用として選択肢がなかったというのもありますが、Cardinal 3は当時画期的なリールでした。それから何度も復刻を繰り返し、ハイギアモデルの3Xが出たり、カラバリが増えたりと色々なモデルが登場し、それらを永く使い続けているユーザーは当時から今でもCardinal 3を使い続けているから今でも根強い人気があると思っています。

Cardinal 3は味のあるリールです。ベールを原則手で倒せなかったり、リーリングするときに「カリカリ」とリーリング音が鳴ったりととてもクラシックなリールです。先日10年ぶりくらいにこのリールをトラウトスティンガーのTSS-68にセットして、渓流に行っていろいろな意味で懐かしくなり記事にしました。

改めて、渓流では確かに使いやすいです。リーリングは独特な巻心地で、しかもとってもクラシックなスタイルは、普段ツインパワーを使っている私にとってとてもアナログな感じがして面白いです。とても面白い(英語で言えばUniqueな)リールですので一度は使ってみることをおすすめします。

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まきし

2014年よりWebサイト「Apple Compass」を運営しています。 メーカーに勤めながら大好きなApple製品とルアーフィッシングを中心に記事を更新しています。レビューのご依頼や記事に関する質問はお問い合わせフォームまでお気軽に。

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