僕はあんまり映画を見ないんだけど、唯一再生回数が3桁を超えた映画があります。
それが「秒速5センチメートル」です。
大学の頃、ブルーレイ版を買って毎日再生していたことをよく覚えています。
〈ブルーレイ版〉
〈Amazon Prime版〉
秒速5センチメートルとは
「君の名は。」の監督である新海誠さんが2007年に公開された、全3話から構成されるショートアニメーションです。再生時間は60分ほどと短め。
特筆すべきは2007年とは思えないほどの映像美。新宿のJR駅や2話の種子島のコンビニの商品名がはっきり読めるくらいの作り込みが素晴らしい。
映像に関してはどの画面も一切妥協がなくてすごくきれいです。「君の名は。」の映像美で感動された方は映像だけでも見る価値はあります。
賛否両論のあるストーリーについて
第1話「桜花抄」
個人的には、第1話の「桜花抄」がこの物語で重要部分だと思ってます。ここまでが「感動する意味での」クライマックス。
主人公貴樹の小学〜中学時代の貴樹と灯里の出会いと初恋と別れを描いています。
新海誠監督がすごいのは下記です:
幼い頃の初恋の気持ちと、理不尽な環境に対するどうしようもない気持ちをすっごく丁寧に描いてて割り切れない気持ちを描写するのが半端なくうまいんですね。
ちなみにここにグッと来るかどうかは、小学校の頃までの幼少期に初恋をしたかにあるかもしれません。
僕も小学1年の頃初恋と、初恋の相手の転校を味わったことがあり痛いくらい気持ちがわかるなあと思ってしまいます。
第2話「コスモナウト」
1話とは違い、貴樹ではなく花苗という貴樹と同級生の女子高校生が主人公になっています。舞台は種子島に移ります。
花苗の貴樹への思い、そして灯里への想いを引きずる貴樹のすれ違い。それが切なく描かれています。
花苗の告白をしようと思ったけど諦めたときに、原付のエンジンが掛からないのがシンクロしててうまいなあって思いました。
第3話「秒速5センチメートル」
また大きく時間軸が変わります。舞台は新宿です。大人になった貴樹は踏切で灯里?とすれ違うが灯里は振り返るのか。。?
貴樹は上京したあとに、IT系の会社に勤めます。(小説版ではコーディングをしてたからプログラマーかな)上京してから彼女ができたけど、お互いに気持が合わなかったり仕事でどんどん心が擦り切れていったり。と辛い状況に陥ります。
一方灯里は、(貴樹以外の男性と)婚約しており結婚式は間近。帰省中に貴樹に渡すはずだった手紙を見つけて初恋の相手をふと思い出します。
そしてクライマックスは山崎まさよし「One more time, One more chance」を再生しながら貴樹の思い出と想いをともに振り返るというシーンとなっています。
3話は時系列がメチャメチャなので整理すると下記のようになります。
- 貴樹が上京して働く
- 働いていると貴樹に彼女ができるがうまくいかない
- 貴樹が病んで仕事をやめてフリーランスになる
- フリーランスとして働く
- 小田急の踏切で灯里?に振り向く
この作品から思った教訓
僕が恋愛で大切にしていることとかぶりますが、好きなら好きってちゃんと言葉にすること。これがとても大切だと思っています。この作品から学んだことをまとめると下記3点です。
- 初恋は実らないことが多い
- さっさと好きな人には告白する勇気を持つ
- 好きになったらとことん大切にしよう
貴樹も花苗も恋愛が下手すぎる。。そして明里は幸せを手にするコントラストもなかなか現実的です。
もっと楽しい恋愛をするほうが人生楽しくなると思うんですよね。過去の想いを引きずり続けた貴樹と、新しい幸せを見つけた明里。。生き方について考えさせられます。
あとがき
Amazon Prime会員で無料で見れるようになったので、2020年の元旦に久しぶりに見てみました。いつ見ても美しい映像美と音楽、そして切ないストーリーが本当にたまりません。
「君の名は。」で映像や世界観が気に入った方にもぜひおすすめしたい映画ですね。