iPhoneでは様々な無線技術を用いることで、便利に簡単にネットを楽しんだり、音楽をワイヤレスで聴いたりすることができます。今回の記事では、iPhoneに搭載されている無線技術のWi-Fi、Bluetoot
Wi-Fi(無線LAN)
Wi-Fiは正式名称をIEEE802.11と言い、周波数帯域は2.4GHzと5GHzのデュアルバンドとなっています。2017年9月1日最新の現在のiPhone 7はIEEE802.11a/b/g/n/acに対応しており、この中で最も高速な規格が5GHz帯域を用いるIEEE802.11acで、最大867Mbps (2X2 MIMO)もの超高速通信が可能です。
4G (LTEやWiMAX 2+)よりもさらに高速な通信が可能であり、利用時間帯のトラフィック影響も受けにくく、通信制限もかからないので自宅では積極的に利用することを推奨します。
Bluetooth
周波数帯域として2.4GHzを用いています。主にデバイス同士 (iPhoneと無線イヤホンなどの組み合わせ)を接続するための規格となっています。ほとんどの無線イヤフォンがBluetoothを採用し、Apple純正のAirPodsもこの無線規格を採用しています。
iPhone 7ではver.4.2に対応しています。ver. 4.0よりBluetooth Low Energy (BLE)に対応しているので、Bluetooth接続による消費電力は小さく長時間の利用が可能になっています。
AppleはBLEに対応したBluetooth 4.0以降のバージョンを積極的に採用しており、低消費電力でバッテリーをより長持ちさせるように設計しています。
セルラーネットワーク (3G 4G)
携帯電話のネットワークのことです。詳細に書くとあまりに膨大な量になるので簡単に書くと、iPhoneでは主に3Gと4Gに対応しています。
3Gは4Gが主流の日本において、現在の端末ではあまり使われませんが、iPhone 4sまでは主流の通信規格でした。3GはW-CDMAやCDMA2000などの規格があり、通信速度はW-CDMAのHSPAでせいぜい最大42Mbps程度でした。
しかし、iPhone 5より4Gが主流となり4GはLTEやWiMAX 2+と呼ばれる次世代の通信規格が主流となっています。さらに、最新のiPhone 7ではキャリアアグリゲーションと呼ばれる複数の周波数帯域のネットワークを同時利用することで、下り450 Mbpsという超高速通信が理論値を実現しています。
これからの4Gに変わる次世代規格の5Gは2020年のオリンピックまでに実用化することを目標としており、技術的には、Massive MIMOや4Gよりも高い周波帯域を利用する、バンド幅をさらに拡張するなどで、5Gでは1Gbpsを超える規格を目指しています。
※LTEにはFDD-LTEとTDD-LTEがありますが、ここで詳細は割愛します。
NFC (Near Field Communication)
NFCはiPhone 6より採用され、主にApple Payに利用される規格です。13.56MHzの周波数帯域を用いてデバイス同士の接触(数センチ以内に近づける)によって通信する規格です。
NFCの特徴としては、デバイス同士がNFCに対応していれば、端末を近づけるだけで設定などのデータを高速で簡単に送受信できるため、Wi-FiやBluetoothと比較して煩雑な設定や操作が不要であることが挙げられます。
iPhone 7とApple Watch Series 2はNFCの上にさらにFeliCaを搭載し、日本でもSuicaやiDが利用できることになったことで話題となりましたね。とても使いやすいので、今後も様々な活用が見込まれる技術となっています。
あとがき
以上、現在iPhoneに利用されている無線技術についてまとめてみました。iPhoneがこれだけ便利に利用できるのはこれらのテクノロジーがあるおかげでもありますね。無線技術は日進月歩なので、今後もますます新技術が登場するので楽しみです。