今回は、Apple Watch Series 3 GPSとiPod nanoで同時にワークアウト測定を行い、そのときの距離と消費カロリーの差を比較してみました。
Apple Watchのセンサー類について
Apple Watch Series 3は下記の図に示すとおり、GPSに加え、加速度センサーと心拍センサーなど各種センサーを装備した高機能なウェアラブルデバイスです。ワークアウト時はGPSと加速度センサー等による精度の高い距離測定が可能であり、心拍数もリアルタイムで測定可能です。
引用: https://support.apple.com/kb/SP766?locale=ja_JP
一方、iPod nano 第7世代は距離の測定に加速度センサーのみを搭載しており、単体で使うには距離の信頼性は低いと考えられます。今回の比較では、Apple Watchのワークアウトの距離と消費カロリーを正しい値としました。
この理由はApple Watchの距離測定はGPSの測位と加速度センサーによる補正で精度が高いことと、消費カロリーの算出は身長、体重、走行距離、心拍数などの情報をもとに計算することが必要であり、iPod nanoでは心拍数は測定できないためです。
ワークアウトの走行距離と消費カロリー
ワークアウトの条件はすべて屋外で45分ノンストップの低速ランニングを9回行いました。もちろん身長体重のデータは両デバイスともに同じデータをインプットしています。
Fig.1に示したのはApple WatchとiPod nanoの距離の差です。Apple Watchはかなり安定していることがわかり、このことからも距離の測定は信頼できると考えられます。一方iPod nanoはかなりばらつきがあり、Apple Watchとの差は最大で1.47km、平均では0.94kmの誤差があるようですね。さらに、1分あたりの“ズレ”は0.02km=20mと差が大きいこともわかりました。
続いて消費カロリーをFig.2に比較してみましょう。消費カロリーに関しては、日によって心拍数にばらつきがあるため単純に差のみ計算しました。Apple Watchでは距離と同様、消費カロリーが平均との差が少なくかなり信頼できるデータであると言えます。
iPod nanoは距離のみを使って消費カロリーを算出すると考えられるため、ばらつきが大きく目安程度にしかないこともわかります。消費カロリーの差が200kCal近いことに驚きました。
あとがき
趣味としてワークアウトをするならGPS搭載モデルのApple Watch Series 2以降を強くおすすめしたいですね。
今回の検証ではApple Watchの距離と消費カロリーのばらつきがとても少なくてますます気に入りました。色々なデータを取れるので理系でワークアウトが好きならマストバイでしょう。