危険物取扱者免状

危険物取扱者免状甲種に絶対合格するためのおすすめのテキストと勉強法

2017/10/25 記事をアップデートしました。

2012年に危険物取扱者免状の甲種に合格したので、危険物甲種についての勉強法とおすすめのテキストを紹介します。

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危険物取扱者免状の概要

危険物取扱者免状には丙種・乙種(1-6類)・甲種の3種類があり難易度は甲種が最高レベルのものです。

甲種危険物取扱者は全類の危険物、乙種危険物取扱者は指定の類の危険物について、取り扱いと定期点検、保安の監督ができます。

引用:https://www.shoubo-shiken.or.jp/kikenbutsu/index.html

 

甲種の受験資格は下記の①から⑤いずれかを満たす

①化学専攻の大学や専門学校等を卒業する。
②化学科の大学等で化学の単位を15単位以上取得する。
③乙種の免状を所有し、危険物を取り扱う業務に2年以上就く。
④以下ABCDの乙種を4種以上所有する。
A第1類又は第6類、B第2類又は第4類、C第3類、D第5類
(例:1 2 3 5類を持っていれば受験可能)
⑤化学専攻の修士または博士の学位を所有する。

詳しくは危険物のホームページをご参考にして下さい。

危険物取扱者免状の試験は「法令」と「物理・化学」、「性質・消火」の3分野に分かれます。合格にはそれぞれの3分野のスコアをすべて60%を超える必要があります。

私が合格したときのスコアは法令が100%、物理・化学が90%そして性質・消火が90%でした。

私が乙4類を取得した時に使ったテキストは乙4類危険物試験的中問題集 (なるほどナットク!)だけでした。これだけをしっかり勉強していれば、乙4類の取得は容易です。

甲種の試験資格として、私は化学科修士卒で受験資格を満たしていました。甲種は化学科の人間であれば実用的で、何より「化学科を卒業した証」になりますので持っていて損はありません。甲種は合格率を30%を上回る程度で、しっかりと勉強しないと合格は難しいです。以下に甲種のおすすめのテキストと勉強法を書きましょう。

 

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危険物取扱者免状甲種試験の概要について

問題数: 45問
内訳は法令15問、物理と化学10問、性質と消火法が20問です。それぞれの分野ですべて60%以上の得点率を獲得する必要があります。

・試験範囲は法令+物理・化学+乙1-6種の性質です。
範囲は広く、乙1-6類全ての知識が合格には必要なので覚える量は多いです。化学科の人間や実務で触ったことのある人であれば、実際に触ったことのある薬品も多いですからイメージはつきやすいかと思います。

まったく触ったことのない人は、丸暗記するか写真や動画でイメージを作るなどの対策も良いでしょう。

・受験地は都道府県どこでも選べます。
都道府県によって受験日が異なります。その月に住んでいる都道府県で試験が開催されていなくても、隣の都道府県で受験することが可能な場合があります。免状は合格した都道府県の知事が発行しますので、手続きは合格した都道府県で行う必要があります。

私が合格のしたときに使ったテキスト

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メインは「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト」を用いました。

このテキストは危険物甲種の問題がテスト形式で5回分収録してあって、答えの解説も丁寧です。この問題集の難易度としては本試験よりやや難しいか同等といった感じです。本試験を研究して作られたテキストですのでこれから甲種を勉強しようと方はマストバイでしょう。

サブ1として「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」を使いました。この本は解説がとても丁寧でまさに甲種の教科書と言えます。

「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト」と同じ筆者が監修しており、解説が丁寧で、語呂合わせも多くて覚えやすいです。問題もかなり易しいものが多いためはじめに取り組むべきテキストでしょう。

サブ2として「試験例題集」を使用しました。このテキストは苦手分野だけ取り組めばいいでしょう。

 

具体的な勉強法

①「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」を1周以上解く。

②「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト」を3周以上解く。

③甲種危険物取扱者試験で苦手な分野だけ解く。

「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」を法令から消火法まで1周解きます。結構問題数がありますが、テキストの途中にある解説が分かりやすくて、すんなり頭に入ってくると思います。分厚いので1周するのに時間はかかるとは思いますが、頑張りましょう。

次に「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト」を解きます。この問題集の特長として、問題の出し方が「逃げられない。」ものとなっています。通常のマーク形式は5択のマーク式なので適当に解いても20%の確率で当たる場合がありますが、この問題集は「誤っているものはいくつあるか。」といった出され方をします。つまり根拠を持って回答する必要があります。

採点をする際には、解いた日付と当たったかどうかマークをつけておきます。そして間違った部分だけ、なぜ間違ったかをまとめた「マイまとめ」をノート等に作ります。そしてまとめを作ったら不安な部分はテキストも一緒に見ながらおさらいをして自分のものとしていきます。

そのあと間違った部分だけ解き、「マイまとめ」を追加する。。この作業を繰り返します。問題集を3週目までやるとほぼ完璧にこの問題集をマスターできるはずです。これが私の勉強方法でした。

試験例題集は私の苦手な分野のみ問題を解き、間違った部分を教科書やネット等で照らし合わせて苦手な部分を解消していきました。

私はテストの前日に「本試験形式! 甲種危険物取扱者 模擬テスト (国家・資格シリーズ 263)」の3周目を解いてから受験しました。ここまで勉強すれば確実に取れると思います。ちなみに勉強時間のトータルは40時間ほどです。たった40時間の投資で危険物甲種が手に入るなら安いものです。

 

学習のアドバイス

下記に実際の学習のヒントを書いていきましょう。

 

法令は丸暗記

法令が1番とっつきやすく、パターンがあるので直ぐ覚えられるでしょう。暗記ものは語呂合わせも多くて楽です。これはテキストを読んで身に付けるしかないです。

 

物理・化学は高校化学の知識+αが必要

以下の基礎的な化学の法則について理解する必要があります。ルシャトリエの原理、ボイル・シャルルの法則、気体の状態方程式などの物理化学の知識、有機化学の官能基と性質、静電気に関する問題や、燃焼範囲、化学反応式などが問題に出題されますので参考書や高校、大学の教科書を利用して勉強しましょう。

この辺りは化学専攻の人間なら特に問題はないかと思います。一方、化学専攻以外の人にはやや厳しいかもしれませんが、基礎的な化学の知識を身につけ、問題を多く解いてパターンを覚えると良いでしょう。

計算問題は必ず出題されますので解き方をしっかり勉強しときましょう。計算式は比熱や気体の状態方程式、モルの計算など基礎しか出ませんが、例題を複数解いて慣れておきましょう。

 

乙1-6類はそれぞれの一般性状+特別なものを覚えればOK

この分野が1番時間が掛かると思います。コツはそれぞれの類の共通の性状+特別なものを覚えることです。

4類なら4類の共通の性状 (引火性液体であり、引火点を有する可燃物であるなど) を覚えましょう。4類の一般的な特徴として「水より軽いものが大半で、水に溶けにくいものが多く、蒸気は空気より重く、引火点と燃焼範囲を持ち、消火には主に二酸化炭素や泡、乾燥砂等を用いる。」等の一般性状を覚えます。

例えば、4類の最もポピュラーな例としてガソリンを挙げてみます。ガソリンは乙種4類第1石油類の非水溶性で指定数量200Lです。4類のガソリンは引火点-40℃以下であり、発火点は300℃で比重は水より軽くて、蒸気は空気より重いといった特徴を持っています。

続いて特別なものを覚えます。例えば特殊引火物の二硫化炭素は指定数量50Lで水より重く、発火点は90℃と発火点が4類の中で最も低く、水中で保存するという特徴を持ちます。

他の特別な例として、特殊引火物のジエチルエーテルは引火点-45℃でガソリンより低い引火点を持つ特徴を持っています。エタノールやメタノールといったアルコール類は水溶性であり、消火には水溶性専用の泡消火器を使う特徴があります。

以上のようなのユニークなポイントをそれぞれ乙1-6類で抑えます。ここまで覚えればテストでも余裕を持って挑めるでしょう。

 

ニッチタイムで勉強する。

日々忙しくてもデッドタイムは存在します。寝る前のケータイのチェック、テレビのCMの時間、朝起きて出勤前のわずかな時間、電車やタクシーの中など時間は結構あります。

大切なことは1日1分でもいいから勉強する気持ちで問題を解くこと。そして勉強した日時を記録すること。そしてテスト前日にはがっちり勉強することが大切ですね。

これらを意識して、乙1-6類をそれぞれ勉強して下さい。この記事が多くの方に参考になれば幸いです。最後に、1人でも多くの方が危険物甲種を取得されることを願っています。Good Luck!

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まきし

2014年よりWebサイト「Apple Compass」を運営しています。 メーカーに勤めながら大好きなApple製品とルアーフィッシングを中心に記事を更新しています。レビューのご依頼や記事に関する質問はお問い合わせフォームまでお気軽に。

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