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iPhone 12に搭載される5Gとはなにか。4Gとの比較も含めて解説

何かとここ数年話題の5G(5th Generation)。超ざっくりいうと、2020年現在主流の4Gより数倍通信速度が早く、ラグがかなり短くなることが特徴で今後主流になっていく通信規格です。

今回の記事は以前話をした次世代Wi-Fi規格のWi-Fi 6に関連して、同じ無線系である5Gについても簡単に解説していきましょう。

 

通信速度は4Gの2倍以上

※スペックはdocomoのものを表示しています。

下図の4Gの通信速度を比較すると、下りと上りともに2倍以上の通信速度を持っています。

5Gの1番の特徴は最大28 GHzとミリ波クラスの超高周波数の携帯電話回線ということです。

これほどまで高い周波数を使う理由としては、1-3 GHz帯域が現在非常に混雑していることと、高い周波数を使用することでよりデータを運ぶ量が増えるためです。

 

5Gは既存の技術の賜物

5Gは複数のアンテナを使ったMIMO(Multi Input Multi Output)や複数の電波をキャリアアグリゲーション(CA)といった4Gの頃に主流となった技術ももちろん用いています。

特にMIMOは重要な技術でWi-Fiや4Gでも利用されており、接続の安定性と速度の向上に物理的に向上させるシステムです。

周波数が高いということは光に特性が近くなるため、直進性が高くなり電波が減衰しやすくなります。

そのため多数アンテナ素子を使うMassive MIMOを活用して、接続性と通信速度を上げています。

 

自動運転にも使えるレベルになる要件を満たすためのPNG値

4G通信は車の制御で使う上での問題点はPNG値が高いため「ラグ」が問題でした。

時速60キロの車は1秒に17メートルも進みます。例えば車同士を4Gで接続し、例として2台連続で進んでいるとしましょう。

4GのPNG値が仮に30msの場合、前の車が前方の危険を察知して後ろの車に「止まれ」と制御の命令を出してから電波を受信するまで50センチも進むから実用的でないことがあげられます。

これが5GではPNGが数msになるので、仮にPNG値を3msに抑えれば危険を察知してから命令するのまで5センチのラグで済む計算となります。これが自動運転の制御に使える理由となるのです。

 

もちろん4K8K動画がもっと身近になる。

現状の4Gでも4K動画を視聴するのは余裕ですが、8Kの映像をiPhoneでストリーミングで鑑賞したり、超重いVRのコンテンツも使ったエンターテインメントなどもより身近になりますね。他にも、遠隔手術などより高度な医療のサービスも可能になるでしょう。

 

日本での5Gの現状は

各キャリアともに、5Gの整備を進めていますがまだまだ実用的ではありません。インフラの設備は時間とお金が本当にかかるのです。

国内最大手のdocomoが2020年6月現在、5Gを利用できるエリアはごく限られたエリアのみとなっています。新型コロナウィルスの影響もあるとは思いますが、まだまだ黎明期というのが現状です。

関連資料

https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/area/5g/5g_area.pdf

4Gも10年近く前に出始めた頃は3Gが主流でしたので電波のインフラは少なくともあと数年はかかるでしょう。

ただし、次期型iPhone 12が5Gを搭載するのはほぼ確定なのでiPhone 12の普及とともに、インフラが加速的に進む可能性もあるでしょう。

近年楽天モバイルもMNOとして参入したことで現在MNOは4社になりましたので、競争も激化しますしこの辺りは目が離せない部分ですね。

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まきし

2014年よりWebサイト「Apple Compass」を運営しています。 メーカーに勤めながら大好きなApple製品とルアーフィッシングを中心に記事を更新しています。レビューのご依頼や記事に関する質問はお問い合わせフォームまでお気軽に。 ※当ページのリンクには広告が含まれている場合があります。

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