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ボロンロッドのメリットはもはや「ボロン」を使っているという事実だけ。

どうもみなさんこんにちは。まきしです。今回は「ボロンロッド」のメリットと考察を書いていきましょう。

トラウトロッドではなぜかまだボロンロッドがラインナップされています。

私も昔10年ほどボロンのトラウトロッドを使っていた経験があり、経験と現在のトレンドを踏まえた上でボロンロッドについて語っていきましょう。

そもそもボロンロッドとは

釣り竿において、ボロンとはタングステンにホウ素を蒸着させたものです。基準としてはカーボンロッドに「ボロン」の占有率が5%を超えていたら、「ボロンロッド」と名乗ることができます。

ボロンは40tカーボン並みの反発力があり、ロッドの特性としてはシャキッとします。

トラウトロッドは細く柔らかいものが多いので、ボロンを主にバット部分に使い振り抜け感を良くする効果があります。あります。

2023年現在バスロッドではほとんど採用されず、なぜかトラウトロッドのハイエンドに搭載されています。

ボロンロッドのメリット

ボロンロッドのメリットはふたつです。バットパワーを上げることと、ボロンコンポジットというブランドを手にすることができます。

ボロンは金属独特の高い反発力のある曲がり特性があり、昔からトラウトロッド向けのハイエンドモデルによく使われていました。

これにより、柔らかいウルトラライトアクションのロッドでも柔らかい調子と、強いバットパワーを得るのが目的です。

また、今やボロンロッドと言えば、「ボロンを使っている。」というブランド力があります。

ボロンのデメリット

ボロンのデメリットですが、まず挙げられるのがボロンが最高の素材ではないということでしょう。

ボロンロッドのデメリットはボロン自体が素材として重たいので、傾向としてはロッドが重くだるくなりがちです。

もちろんカーボンロッドにボロンを追加するのはコストも上がります。

旧UFMウエダは別格でしたが、ボロンで一世を風靡した昔のザウルスのロッドは重くて硬くてだるいロッドが多かったです。

現代ではボロンを使うのではなく、カーボンテープの巻きかたを3軸から4軸で巻くことでバットパワーの向上と、ロッドパワーを上げ結果として捩れやブレを減らす手法がトレンドになっています。

この技術はシマノのみだけでなく、ダイワなどもルアーロッドに採用しています。

私の体験談ですが、私は現在ボロンを使っていないシマノのワールドシャウラ2701FF-2とスコーピオン2701FF-2を使用しています。

これはともにスパイラルエックス搭載(スパイラルコアエックス)の3軸巻きを採用しています。

スパイラルエックスのロッドを初めて使った時の感想は、びっくりするくらいロッドにパワーがあること。

特にバットパワーは突出していて、50センチ程度のニジマスでもロッドが全く負けないです。

それでも2-3gのルアーも遠投できるしなやかさも兼ね備えており、これにより、バットにボロンを使っていないフルカーボンロッドでもパワーとしなやかさを担保できることが十分実感できました。

ゆえに私は現代ではボロンロッドは不要だなと思っています。

一度2万前後のシマノのスコーピオンの2701FF-2を使ってみてほしいのですが、昔の5-6万円のロッドより遥かに性能が良いです。

また、トラウトロッドはなぜかボロンがハイエンド(5-6万円)のロッドに使われていたことがありました。

これにより、ボロンが無ければ売れないということもあったと思います。ボロンが入っていて高いから良いロッドと思い込むユーザーも多かったと思います。

でも現実はそうではなくて、ロッドのカーボン素材の進化で非常に高性能なロッドがお手軽に使える時代になったということです。

結論: ロッドは好きなものを使えば良いがボロンは必須ではない

この記事で覚えて欲しいのは、ロッドの素材としてボロンは最適かと言えばそうではなく、進化したカーボン素材の方が良くなってます。

もちろんボロンロッドが良いというユーザーもいて、それはそれでいいと思います。趣味なんだから好きなものを使えば良いです。

だけど、私はもうボロンロッドは、よほど事情がない限りはわざわざ購入する必要は無いなと思っていますね。

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まきし

2014年よりWebサイト「Apple Compass」を運営しています。 メーカーに勤めながら大好きなApple製品とルアーフィッシングを中心に記事を更新しています。レビューのご依頼や記事に関する質問はお問い合わせフォームまでお気軽に。

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